さすらう隠居人の日記

旅、俳句、映画、ゴルフなど

100歳以上の人口

昨日の夕刊に百歳以上の高齢者が過去最多の86,510人になったと公表された。「敬老の日」(祝日)は9月の第3月曜日になったが、老人福祉法で定められた「老人の日」は9月15日であり、9月15日時点での数を集計して毎年発表されているそうである。

私が小学生の頃は、100歳以上の人口は全国で数百人しかいなかったが、20世紀の終盤辺りから急速に増えてきたようである。

日本の最高齢者は福岡市在住の田中カ子(かね)さんで、明治36年1903年)生まれの118歳である。

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田中カ子さん118歳(NHKより)

田中さんと同じ年に生まれた人を調べてみると、映画監督の小津安二郎、作家の林芙美子、版画家の棟方志功らがおり、海外では歌手のビング・クロスビーもいた。ここに挙げた人たちは40年以上前に亡くなっているが、田中さんはしっかりしていて、とても元気そうである。もっともっと長生きしてほしい。

仏教用語に、人間として避けられない四つの苦しみとして生老病死がある。幸いにして私はそういった苦しみに苛まれずに生きてきたが、今後は、永く生きれば生きるほどそういった苦しみを感じることが多くなるに違いない。精神的な修養も必要になってくる。

百歳まで生きた歌人土屋文明が詠んだ晩年の歌がある。
百年はめでたしめでたし我にありては
生きて汚き百年なりき

こういった心境になりたいものである。