延命治療
人の死を見たり聞いたりしてきて、漠然と死ぬ間際に痛い思いをしたり苦しんだりしたくないと思ってきた。今はホスピスが充実し、痛みや苦しみを和らげる緩和医療も行われて、安らかな死を迎えやすくなっている。
平均寿命は長くなっており、できるだけ健康で長生きしたいと思っている。
健康で長生きはしたいが、私も含めかなりの割合の人は、老境に入ってから死ぬまでに、回復の見込みがなく意識もないままの延命措置を望んでいないのではないだろうか。
しかし、延命治療に関しては健康なうちに明白な意思表示をして置かなければ、回復の見込みがなくても、気管切開し気道を確保するチューブを直接喉に差し込んで人工呼吸器を行い、肌の上から胃に穴を開け胃瘻を作り流動食を流し込み、延命措置を図ることになる。
妻や子供たちが私の気持ちをわかっていたとしても、医者は延命治療をせざるをえないかもしれない。
私は今、リビング・ウイル(終末医療に関する事前指示書)を作成し、妻や子供に説明することを考えている。
日本尊厳死協会のリビング・ウイルの内容を抜粋すると以下のことが記載されており、参考にしたい。
(抜粋内容)
・私の傷病が、現代の医学では不治の状況であり、すでに死が迫っていると判断された場合には、ただ単に指揮を引き延ばすためだけの延命措置はお断りいたします。
・ただしこの場合、私の苦痛を和らげるためには、麻薬などの適切な使用により十分な緩和医療を行ってください。
・私が回復不能な遷延性障害(持続的植物状態)に陥った時は生命維持装置を取りやめてください。
知り合いの医師にも相談し、じっくり考えたい。