さすらう隠居人の日記

旅、俳句、映画、ゴルフなど

俳句を愛するならば

俳句を作るようになってから4年以上が経過した。そのモチベーションが維持されているのは、10月6日のブログ「句会PartⅡ」で書いたように句会によるところが大きい。

また、テレビで放映されている「プレバト」も句作の助けになっているかもしれない。しかし、句作が上達しない理由として、能動的な努力が足りないということは自覚している。今までも少しづつ俳句に関する本は読んできたが、今回は髙浜虚子の孫である稲畑汀子さんの「俳句を愛するならば」を読んでみた。

f:id:sasurau64:20211020210314j:plain

稲畑汀子著「俳句を愛するならば」(NHK出版)

この中で特に印象に残った個所は以下の通り。

P170
俳句の勉強は一日で成るものではない。季題の勉強、日本語の表現の追及に真面目に取り組んでいるうちに自ずからよい句が作れるようになって行くものである。
中でも省略を心掛けることは多くの人に実践して頂きたい必須の課題である。自分の作った一句を発表する前に、無駄な言葉がないかよく吟味する。一句中の或る言葉を省いてみて通じるようであればそれは無駄な言葉と考えた方がよい。次に省けない言葉であってもそれをもっと適切でやさしく分かりやすい言葉に置き換えることはできないか吟味する。次に全体の構造を考えてできるだけ平明な構文を心掛ける。更にてにをはの助詞をこれでよいか吟味して、最後に言いたいことがこれで読者に通じるかどうか考える。
以上が私がいつもしている推敲の方法である。平明は平凡ではないことを推敲の基本と考えて欲しい。(以上、抜粋)

示唆に富んだ内容であり、句作において常に心に留め置かなければならないと感じた。また、これらのことは、ブログを書く上でも参考としたい。