さすらう隠居人の日記

旅、俳句、映画、ゴルフなど

俳句を愛するならば PartⅡ

昨日に続き、稲畑汀子さんの「俳句を愛するならば」から少し引用したい。

稲畑さんは俳句雑誌「ホトトギス」の名誉主宰であるが、「ホトトギス」は明治30年柳原極堂が松山で創刊したが経営に行き詰まり、髙浜虚子が明治31年に東京版として継承した。

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髙浜虚子

P190
(髙浜)虚子が雑詠欄を復活させた大きな理由は、虚子の小説断念と(河東)碧梧桐の新傾向運動に対する反対であった。復活の一月前、即ち明治45年6月号の消息に虚子は雑詠募集の綱領として次の三点を掲げた。
①調子の平明なる事。
②成るべく、や・かな等の切字ある事。
③言葉簡にして余意多き事。
第二点の切字に関して私(稲畑汀子)は「切字又は切字の心」と言っているが、これらの三点は(髙浜)年尾時代、(稲畑)汀子時代を通して今も変わらない。(以上、抜粋)

また、稲畑汀子さんは、「俳句の作り方 十のないないづくし」を提言しており、項目のみを以下に掲げておく。私は今後俳句を作る時は、必ず確認しようと思っている。

P237~239
①上手に作ろうとしない。
②難しい表現をしない。
③言いたいことを全部言わない。
④季題を重ねない。
⑤言葉に酔わない。
⑥人真似をしない。
⑦切字を重ねない。
⑧作りっ放しはいけない。
⑨頭の中で作りあげない。
⑩一面からのみ物を見ない。
(以上、項目のみ抜粋)

昨日、今日とほとんど本からの引用となってしまったが、俳句を作る上ではとても参考になると思う。

私もこれらのことを参考とし、少しでも上達したい。