さすらう隠居人の日記

旅、俳句、映画、ゴルフなど

散歩道の蜘蛛

散歩をしていると蜘蛛の巣をよく見かける。家の中で蜘蛛を見かけるとつまんで外へ出すものの、小さくて何となくかわいげがある。散歩で見かける蜘蛛は4~5cmあり、少しグロテスクで近寄るのも気持ちが悪いくらいである。次の写真はジョロウグモだと思われるが、知識不足で自信はない。

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ジョロウグモ

7月28日のブログで、稲垣栄洋著「生き物の死にざま」(草思社)に書かれている「アカイエカ」のことを紹介したが、「ジョロウグモ」についてのエッセイもある。

(以下、大雑把な要約)
蜘蛛の巣の中央で目立っているのはジョロウグモのメスであり、半分以下の大きさのオスが数匹メスの周りにおり、ひたすら獲物がかかるのを待つ。メスは小さな虫には目もくれずにオスが食べ、メスは大きな獲物を待つ。トンボなどの大きな獲物を捕らえるとメスが食べる。その時、オスもメスに近づき交尾をする。オスは不用意にメスに近づくと食べられてしまうので、メスが餌に気を取られているうちに交尾をすませ、新しい命が宿るのである。(以上が、「ジョロウグモ」のエッセイ7ページ分の要約であるが、上手く伝わらないと思うので、「生き物の死にざま」を読むことをお薦めしたい。)

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左がメス、右がオス?

稲垣栄洋著「生き物の死にざま」(草思社)には「生き物の死にざま(はかない命の物語」という続編がある。

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稲垣栄洋著「生き物の死にざま(はかない命の物語)」(草思社

その中で「カバキコマチグモ」についてのエッセイがある。

(以下、大雑把な要約)
カバキコマチグモは猛毒を持ち、卵を守り子育てをする珍しい生物である。メスは葉を丸めた筒状の中に巣を作り、卵を産むと巣を離れて餌を獲りに行くことなく、絶食状態で卵を守り続ける。卵が孵化すると、赤ちゃんグモは母グモの体液を吸い始める。人間が近づくと母グモは追い払おうとするが、赤ちゃんグモには体液を吸い続けさせる。赤ちゃんの誕生日が、母グモにとっては最後の日となる。(続編は27のエッセイがあり、興味深いものばかりなので、前著と同様お薦めしたい。)