さすらう隠居人の日記

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日本大学の事件とガバナンス

昨日、日本大学の理事が背任容疑で逮捕された。新聞やテレビの報道からの情報しかないものの、なぜこれほどのことが行われてしまうのか疑問である。

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日本大学(みんなの大学情報より)

企業にとっては、企業統治(コーポレート・ガバナンス)は重要な位置づけとなっており、コーポレート・ガバナンス・コードという指針がある。上場企業では、それに基づくコーポレート・ガバナンス報告書が公開されており、企業の対応状況を詳しく知ることができ、投資家による厳しいチェックもある。体制だけはしっかりしていても実態が伴わないケースもあるが、ガバナンスを軽視した経営を行うと、日本を代表する企業である東芝日産自動車の例があるように、経営を揺るがす事態に発展する。

企業のコーポレート・ガバナンス・コードに当たる日本私立大学協会憲章「私立大学版 ガバナンス・コード」が制定されている。それに基づくものかどうかはわからないが、この大学には「日本大学教育憲章」があったが、ガバナンスに関して具体的ではなく、実態はよくわからない。

また、事業報告書で理事36人、監事4人がいることはわかったが、経歴やどのように選ばれるのかはよくわからない。

学生数(当然卒業生も)が日本一の大学であるだけに影響力も大きく、大学には健全な統治が求められる。

学生や卒業生が肩身の狭い思いをしているかもしれない。
学生に迷惑が及んではならないのである。