さすらう隠居人の日記

旅、俳句、映画、ゴルフなど

私のジャズの原点

ジャズに興味を持ったのは大学生になってからである。それまでも映画音楽で、スティングのスコット・ジョプリン死刑台のエレベーターマイルス・デイビス華麗なる賭けのミッシェル・ルグランなどを良いと思ったが、それ以上進展することはなかった。

大学生活の後半に、FM東京の深夜放送で油井正一の「アスペクト・イン・ジャズ」を聴くようになり、急速にジャズに傾倒していった。

f:id:sasurau64:20211104153123j:plain

油井正一(左)とルイアーム・ストロング(昭和28年)

深夜に聴く油井さんの語り口は紳士的で丁寧であった。紹介する曲に対するリスペクトも感じられ、こちらも引き込まれていった。最初はビッグバンドが好きになり、アーティ・ショウ、ベニー・グッドマンクラリネット、トミー・ドーシー、グレン・ミラーのトローン・ボーン、デューク・エリントン、カウント・ベーシーのピアノなどそれぞれのビッグバンドの特徴を楽しんでいた。

f:id:sasurau64:20211104155411j:plain

油井正一(右)ベニー・グッドマン夫妻と(昭和32年

ビッグ・バンド(特にアーティ・ショウ)は今も好きだが、モダン・ジャズを最近はよく聴いている。

f:id:sasurau64:20211104155727j:plain

油井正一(左)とアート・ペッパー夫妻(昭和56年)

油井さんが1988年に出版したジャズ史を読むことができなかったが、5年前に文庫本として再度出版された。30年以上前に書かれたものだが、私にとってはジャズ史のバイブルとなっている。

f:id:sasurau64:20211104160848j:plain

油井正一「生きているジャズ史」立東舎

最近は飲食店でジャズが流れている店が多くなっている。そういう店の方が私は落ち着く。