さすらう隠居人の日記

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藤井聡太四冠と師匠・杉本八段

昨日(11/13)、藤井聡太三冠が竜王戦で豊島竜王に勝利し、四冠を達成した。とてつもない偉業である。勝った直後の写真がある。

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藤井聡太・勝利の瞬間(中日新聞より)

いつもは勝っても淡々としているが、こんな表情は今までに見たことがない。我々には想像もできないプレッシャーがあったのであろう。また、それを乗り越えた歓喜は想像を絶する。

今年度は、先ず棋聖戦を防衛したが、その結果が出る前の王位戦の初戦で通算1勝6敗と苦手にしている豊島さんに負け、無冠になるかもしれない危機もあった。しかし、王位戦2戦目に勝ってからはからは、快進撃が続き四冠を手にしたのである。タイトル戦(棋聖、王位、叡王竜王)は25戦で21勝4敗、勝率8割4分も驚異的な数字である。

杉本八段と藤井四冠の師弟関係も面白い。師匠がが昼御飯を当てると負けるというジンクスがあり、ミヤネ屋の放送中、王位戦の大事な初戦で師匠が昼御飯を当てた直後に弟子の負けの速報が入った時の師匠が落ち込んでいく様子は、見ていても切ないほどであった。王位戦第2戦で弟子が天敵の豊島さんに勝った時には、歴史が変わったと今を確信するような発言があった。

今回の対戦では、12日のミヤネ屋で師匠の杉本八段が今回は特別であり勝ってほしいと言い、理由を尋ねられると、「13日が自分の誕生日であり、奥さんの誕生日でもある。」ということであった。藤井四冠はそのことを知っているかと尋ねられると、「弟子を通して藤井四冠に伝えるよう話してある。」と言っていた。

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藤井聡太四冠(中日新聞より)

竜王獲得のインタビューでは、藤井四冠は師匠の誕生日のことを知らなかった。いくら師匠に言われても、こんな時に知らせなかった弟子は賢明である。