さすらう隠居人の日記

旅、俳句、映画、ゴルフなど

ラグビー早明戦とユーミン

毎年12月の第1日曜日は早明戦である。

関東大学ラグビー対抗戦グループの最終戦であるとともに、今年の早稲田のように優勝の可能性がなくても、伝統の一戦としての愉しみがあり、毎年テレビ観戦している。

今日は、ほぼ明治ペースの試合展開であったが、終わってみれば17-7で勝つことができた。早稲田は守備のラインが崩れず、タックルがしっかり決まり、地力に勝る明治に対し、数少ないチャンスを生かしながら守り切った見ごたえのある試合であった。

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逆転トライ後(サンスポより)

今日は、1年生No8の佐藤の突進力に目を見張った。今後の活躍を期待したい。

大学選手権では準々決勝で再度同じ対戦が観られると思うが、今から楽しみである。

話は変わるが、8年前、2013年12月1日の国立競技場最後の試合となった早明戦の終了後、松任谷由実さんが両校の選手、OBにオマージュを捧げるため、正隆さんの伴奏で、自身の曲「ノーサイド」を歌った。両校の選手はノーサイド後であり、混じり合って感動に浸りながら聴き、国立競技場の観客は帰ることなく、何万人もの人の涙腺が弛んだことであろう。

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松任谷由実さんと選手、国立競技場の観客(スポニチより)

私の子供もその数年前には対抗戦グループで戦っており、骨折により試合に出られなかったことなどを思い出しながら、感慨深く聴いていた。

その後も毎年、ラグビー早明戦の終了後には、「ユーミン ノーサイド 国立」で検索し、2013年12月1日の松任谷由実さんの「ノーサイド」をYouTubeで映像とともに聴き、感動に震えている。今年もそうである。

母との面会 PartⅡ

最近はコロナが落ち着いており、定期的に母と面会ができ助かっている。母は私たちのことを認識することはできないが、私たちは母の元気な姿を見ることで安心することができる。

いつも介護施設の方々にはしっかり対応してもらっており、感謝している。

先日、義母と旅行ができたが、実母は認知症が進んでいることに加え、大動脈解離、大腿骨骨折などを抱え、誤嚥性肺炎による救急搬送も経験し、とても旅行には行けない。

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母(2021年12月4日)

父は2010年に亡くなったが、ほぼ寝たきりの最期の一年を母は献身的な介護をした。母の胸にしこりのようなものができ、医師に診てもらった時は、介護により筋肉が盛り上がったとの話があり、80歳近くになってもこんなに筋肉が付くのだと驚いたものであった。

父が亡くなってからも元気を取り戻し、詩吟の教室の師匠として頑張っていた。その後、家族がはっきりと気づかないうちに認知症が急速に進展した。

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母(2011年10月30日)

2016年11月に施設に入り、今はもう母を旅行に連れて行くことはできないが、施設に入ったその月に大阪で次男の結婚式があり、周りから心配する声はあったものの、下の世話は自分でする覚悟で、無理を押して1泊2泊で連れて行った。結婚式の前夜は母と私、妻、長男、次男の5人で食事をすることもできた。その夜は殆ど眠ることはできなかったが、良い思い出ができた。

結婚式も心配したようなことはなく、母も楽しそうであった。

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母(2016年11月19日)

その後、母は病院へ行く以外は施設から出ていない。無理を避けて結婚式に連れて行っていなければ、自分の中で悔やみきれない後悔が残ったであろう。

大阪での次男の結婚式は、母にとっては最後の旅であり、最後のご馳走であり、最後の晴れ舞台への出席であった。

 

愛知銀行と中京銀行の経営統合

昨夜、愛知銀行中京銀行経営統合する方向で最終調整しているという報道があった。

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NHKのニュースより

中京銀行は私が今年の6月までお世話になった会社であり、まだ取締役会の機関決定は行われていないものの、良い方向に進んでいると思う。

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中京銀行 本店

金融業界を取り巻く環境が厳しくなっており、中京銀行はもう何年も前から統合には前向きの姿勢であり、良い相手であれば一緒になることを公の場で表明してきた。愛知銀行は経営内容も良く、規模も比較的近く、とても良い相手である。

私自身も愛知銀行とは、若い頃は資金証券、その後は人事、最後は役員の方々と交流があったが、人柄の良い穏やかな人達ばかりであった。

中京銀行の行員は不安も大きいと思う。統合の相手が大き過ぎると飲み込まれて、行員が淘汰されてしまう恐れもあるが、今回進められている相手との統合ではそのようなことはないであろう。

OBとして中京銀行の行員に思うことは、「統合により愛知県でトップの銀行になる。その中でしっかりと能力を発揮し活躍することにより、存在感を示すことができる。誇りをもって今まで以上に頑張ってほしい。」ということである。

 

師走

私が子供の頃は、12月になると家や小学校、ニュースなどで「今日から師走である。」とよく言っていたものである。当時、旧暦の月の呼び方を12月以外は知らなかったが、師走だけはほとんどの子供が知っていた。旧暦であろうが、新暦であろうが12月は師走がふさわしい。

親からは、「お坊さんでも頼まれた檀家さんにお経を上げるため走り回るので、12月を師走という。お前ものんびりしていてはいけない。やり残していることはないかよく考えろ。」というようなことを言われていた記憶がある。

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坊主も走る師走

昨日の新聞やニュースでは、12月になったから師走というようなことはあまりなかったように思う。私も子供に師走のことについて話した覚えはない。

師走は、昨日も流行語大賞の発表があったが、一年を振り返ることが多くなる。
また、亡き人を偲ぶ特集もあるであろうが、私の好きな人もたくさん亡くなられた。このブログに取り上げた人だけでも、約5か月間で中村吉右衛門さん、長谷川和夫さん、瀬戸内寂聴さん、柳家小三治さん、大島康徳さんの5人が亡くなられた。

隠居人になって時間があり余り、師走だからと言って忙しいわけではないが、年賀状や大掃除、一年の総括と来年の計画など、気忙しいところはある。
師走の語源の説の一つに「為果つ(しはつ)」がある。やり残しがないように大事なことは今月中に為し終えたい。

コロナがなければ海外旅行の計画も立てられるのだが、来年もコロナの様子を見ながら行き当たりばったりの旅行しかできそうにないのが残念である。

中村吉右衛門さんを偲ぶ

夕方のニュースで二代目中村吉右衛門さんが亡くなったことを知った。

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二代目中村吉右衛門

三月大歌舞伎を休演した後、復帰することが決まっていた七月大歌舞伎を再び休演することとなり、その後も様子がわからず心配していただけにとても残念である。

吉右衛門さんは鬼平犯科帳長谷川平蔵と共通する部分があったのか、とてもはまり役であった。多くの人が放映を楽しみにし、終了したことを淋しく思っていることと思う。

吉右衛門さんの歌舞伎を観たいと思っていたものの、なかなか機会がなく叶わず生で観ることはできなかったが、何年か前にシネマ歌舞伎で「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」を観て、堪能することができた。

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二代目吉右衛門の熊谷陣屋

初代中村吉右衛門は娘しかおらず、その娘が五代目市川染五郎(のちの初代松本白鸚)と結婚する時、男を二人産んで次男を養子に差し出すと言い、その通り4歳の時に吉右衛門さんは初代の養子になったそうである。(戸籍上は、実の母親が姉、実の兄が甥になってしまった。)

祖父であり師である初代とは9歳の時に死別している。二代目襲名の前には、「中村吉右衛門は一代限りにした方が良いのではないか。」と記事に書かれショックを受けたこともあったそうである。

初代吉右衛門の熊谷陣屋の写真もあるが、初代に引けをとらぬ役者となったのではないか。

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初代吉右衛門の熊谷陣屋

二代目中村吉右衛門さんのご冥福をお祈りしたい。

日本大学理事長の逮捕

昨日、日本大学の田中英寿理事長が逮捕された。理事が背任容疑で逮捕された後も、日本大学の理事会は被害届を提出することを拒否するなど、何となく今回の状況は予想された。

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逮捕された人々(右下女性を除く)

左下が昨日脱税容疑で逮捕された田中英寿理事長、逮捕、起訴済みの上の2人は左から井ノ口忠男日本大学元理事と藪本雅巳医療法人錦秀会元理事である。

10月8日のブログ「日本大学の事件とガバナンス」について書いたが、その後の理事会の動きを見ていても呆れてしまう。

日本大学は日本一学生数が多く、卒業生も多い。一部の大学権力者のためにその人達が多大な迷惑を被っているのである。これほどのマンモス大学でありながら、理事長が13年も君臨し続け大学が私物化され、学外の理事もいるのであろうが、理事会が全く機能していない。不可解極まりない。

監督官庁文部科学省も何をしているのだろうか。日本大学のことだから政治献金は多大であり、権力者とのパイプが強いのかもしれない。

今回は脱税容疑で、業者からの利益提供の無申告によるものだが、授業料や寄付金が使われた背任行為の可能性もあり、今後の究明が望まれる。

この大学では1968年にも20億円を超える使途不明金が発生し、古田重二良会頭が辞任している。今回の事件も似たところがある。悪しき伝統はこれで終わりにしてもらいたい。

学内を浄化し、学生たちに迷惑を掛けない良い大学に変えていくためには、ガバナンス強化が絶対に必要な条件である。

 

卒寿祝いの旅行 PartⅡ

昨日の午後3時半頃に旅館へ着き、今日の11時頃までの19時間半をずっと旅館で過ごした。今回の旅の主役は90歳間近なので無理をせず、美味しいものを食べ、ゆっくりと話をするという目的は達せられた。

朝もゆっくり起き、私だけが入浴し、8時からの朝食であった。のんびりし過ぎて日の出を撮るのを忘れてしまった。

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部屋からの朝の景色

旅館内を一人でぶらぶらしていると昨日は見かけなかった鴨がいた。

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池とつくばい

ただし、この写真から鴨を探すのはとても困難である。(真ん中やや左にいる)

長居した旅館を去ることになり、駐車場へ車を取りに行った時、紅葉した木が何となく立派に思えた。

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駐車場の紅葉

行きは郡上経由で下呂へ来たが、帰りは中津川経由で付知川沿いの景色が美しく、恵那山も間近にくっきり見えた。(安全運転のため写真は撮らなかった。)

旅行は以前から思い描いていたことだが、今回実現でき喜んでもらえたことが嬉しかった。胸のつかえがおりた気分である。

新型コロナウイルスのオミクロン株が急拡大しており、日本でも感染が拡大しないか心配である。今回政府の取った早い対応は評価できる。ようやく対面できる機会が増えている中で、自分も細心の注意を行うつもりであるが、政府にも最善を尽くすことにより、重大な感染の被害が最小限に抑えられる対策を望みたい。


<昨日撮った紅葉の写真の追加>

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郡上八幡城の紅葉

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旅館の庭の滝と紅葉